花より男子の二次小説です。オールCPです。



   
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◆約束 26

   
俺の時はあの日から止まってしまった・・・

司「あれから12年の月日が流れ、突然遥が帰国した。
俺も何も聞かされてなかったからあの日はほんと驚いたぜ。
邸に帰ったら白鳥ファミリーが勢揃いしていて、
俺へのサプライズだと言って、車いすに乗っていた遥が立ち上がり、
自分の足で俺の前まで歩いて来たんだ。
その姿を見た時は心から感激したよ。
それと同時に俺の罪が少し薄らいだ気がした。

その後遥の父親に『遥はドイツで血の滲むようなリハビリに耐え、奇跡的に歩けるようになったのだよ。
司君これからは娘のことをよろしく頼む。』と託され、
遥には『自分の足で歩けるようになるまでは司に会わないって決めていたのよ。
長い間待たせてごめんなさい。』と微笑まれた。
完全に俺と遥の将来が決まった瞬間・・・・
すべての準備は整った、あとは俺が目を覚ますだけなんだよ。」

司は過去の出来事をすべて吐き出してくれた。
俺たちは司が今まで1人で背負っていた十字架の重みを知り、
言葉を失ってしまった       


そして、その重い沈黙を類が破った。
類「でも、ドイツ女が崖から落ちたのは司のせいじゃないだろ。」

司「遥が落ちていく時のあの悲しそうな顔を忘れたことはない。
あと少し、あと少しだけ俺が我慢できたなら、俺が手を離さなけれは遥は谷底に落ちていかなかった。
事故から数週間後、あいつは治療のためドイツへ旅立っていった。
俺は遥に会いたくて、会いたくて何度も遥の父親にお願いしたよ。
でも『歩けない今の姿を司君には見られたくないらしい、
必ず自分の足で歩けるようになって司君の元へ戻って来るから、
それまでは、日本から遥のことを応援してやってくれないか?
必ず歩けるようになる。それは私が保証する。
だから司君には遥のことを待っていてやってほしい。』と強く言われ、
今までその約束を胸に遥を待ち続けた。
遥は俺の婚約者で俺の大切な女なんだよ。」

類「司はそれでいいの?本当に好きなのは牧野だよね。」

司「好きとかそういうことじゃねぇんだよ、俺には遥を幸せにする義務があんだよ。」

F3「「「・・・・・・」」」

類「でも人を好きになるのは理屈じゃなく本能だろ、司はもう牧野を愛してるよね。
その気持ちは止められないんじゃないの。理想と現実は違うよ。」

司「俺たち子供の頃『結婚しよう』って約束したんだ。その時の気持ちは間違いなく本物だ。
俺の初恋は遥だ。遥以外の女はありえねぇ。
ただ長い間離れ離れに暮らしていたから、まだ、お互い慣れてないだけだ。
これからずっと一緒に居ればそのうち昔の俺たちに戻れるはずだ。」

類「司は昔の約束に、昔の自分、昔の亡霊に取り憑かれてるだけなんじゃないの?
自分の気持ちに素直になったほういいよ。」

司「俺だって分かってるよ。でも遥を見棄てることは絶対できなねぇ。
俺のせいでケガをした。俺のせいで楽しい時期をすべてリハビリに捧げた・・・・・

ああ、そうだよ!類のいう通り俺は牧野が好きだよ。
好きで好きで堪らねぇ、心の底から愛している。
あいつじゃなきゃダメなんだよ。
何度も何度も牧野のことを忘れようとしたし、遥のことを愛そうとした。
でもどうしてもダメなんだ。
あいつが俺の中から出ていかねぇ。
でも遥を見棄てることもできねぇ。
俺はどうしたらいいんだよ。誰か教えてくれよ・・・・」

司はどうにもならない、どれだけ考えても答えがでない、
本能と理性の狭間でもがき苦しんでいた。
困惑の表情を浮かべ頭をかかえた司は一人部屋を出て行った。

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